"TRAIAL X ROSS"はTRIAL代表、高早氏が密かに取り組んできた名機「ROSS」コンプレッサーの探求と、音楽的なサウンドとして使えるコンプレッサーを欲する当店リクエストが重なった事を発端に誕生した、ベースにも性能面で"余す事なく使える"コンプレッサーです。

ヴィンテージ機材として今だ人気を博しているROSS Compressorを繋いだ際の、あの独特の太さがある音質感、パコっとメリハリのあるコンプ感は楽曲を彩どる音楽的なスパイスとしても、プレイを彩どる音色としても大変、魅力的に感じられるものがあります。しかしながら、現代のベースはヴィンテージテイストのパッシブ4弦ベースからHi-Fiでワイドレンジなアクティブ多弦ベースまで、多種多様なバリエーションに及ぶベースが広く普及、使用されています。さらにはアンプ側も高性能且つパワフルなものが使用されています。その為、使用機材によってはつぶれ過ぎたり歪んでしまったりといった、音色と効果の面で実際に使用可能なポイントが制限されたり、対応しきれない場合も見られたりします。当機はそんな点に焦点をあて、出音として得られる気持ちの良いポイント、必要な質感を追い求め製作されています。

当モデルでは暖かさと太さタップリな豊かなローエンドを創出する後期型ROSSをモチーフに、現場に精通するTRIALならではの経験・知識が加味され、製作されています。その特徴/機能として、当モデルには2つのミニスイッチが設けられています。こちらはサウンドチェックの中で得られた多種多様なベースに対応する為と、多彩なプレイスタイル、音色面で最適な効果を得る為に設計されています。

PASSIVE/ACTIVEはベーシストには馴染みある仕様ですね。文字通り、インピーダンスに合わせ選択する為のスイッチになります。ACTIVE選択時には少し入力レベルを抑え、コンプが効きすぎる事を抑制します。CLEAR/CALMは入力信号の反応を僅かに変化させます。CALMを選択した際にはその反応が和らげられ、アナログ感を増加させるような効果が得られます。特に繋ぐ機材やアンプによって特性が変化するパッシブ系ベースのサウンドメイキングに効果的です。なお、当機はギターにも勿論、ご使用いただけるサウンドとなっており、こちらのスイッチはピックアップの種類等に合わせて設定してみても効果的な仕様となっています。

コンプレッサーは元来、音色を変える効果を求めるエフェクターではなく、プレイやベースライン、アンサンブル内での音像に適した補正、機能性にあわせ選ぶべきものかもしれませんね。しかしながら、その音色や質感はやはりプレイヤーがイメージし、実際に体感するトーンが決め手でも良いのかも知れません。古き良き時代のサウンドを多彩なプレイを彩どる一種のスパイスとして、是非、楽しんでみて下さい！

※当モデルの筐体内部、基盤に設計者専用のバイアス調整トリマーが備えられています。こちらは機器のポテンシャルを最大限引き出す為、測定器を用いて最適かつシビアに調整されています。このトリマーには触れない様、ご注意下さいませ。

■DC IN: 9Vセンターマイナス(2.1mm)対応(9V BATTERYも使用可能です)


徒然なるままに・・・気楽なベース談
【 Vintage×modern、"X"-Ross Compressor編】
解説ブログ記事！！